洗練された仕事
米国留学しているとき、ホストマザーの孫が空手の演武を習っていた。
友人に黒帯を持っている人はいたが、いわゆるカタというのは彼女の練習のときに初めて見たのだった。
・・・かっこいい
小学生の女の子、ちょっとふっくらした彼女はカタがお気に入りだったらしい。
それからKarateのKataというものはたまにテレビでは見ていた。
外国人の友人でやはり黒帯を持っている男性がいて、とても強かったのだが、
その彼が、Kataは苦手だ、と言ったのがとても印象的だった。
何が違うのだろう?
先日のオリンピックで喜友名選手が堂々の金メダルを取った演武を見たとき、
息を止めて観るような緊張感があった。
ビデオは1度観ると退屈になってしまうので2回目を観ることはほとんどないのだが、
このKataの決勝戦は何度も観てしまった。
スペインの選手もすごいのだが、
喜友名選手の動きは、支えている胴体も含めて調和して躍動しており、
それでいてまったく無駄な動きがなく静止している。
突きなどの練習を増やした一方、日本太鼓のリズムに合わせて動く練習もしているそうで、
強さと柔軟性の両方を兼ね備えているのがよさそうだ。
私は「洗練/sophisticated」という言葉が大好きなのだが、
まさに洗練された仕事
たった数分の演武をするのに大量の時間と努力を費やして、
これが真の仕事なんだよなあと思いながら
自分の甘い仕事の仕上げを振り返るのである。
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