興味をもったことはすぐトライしないと出会えなくなる…”Jacques Loussier Trio - Subway Köln 1998”
20代のころに、バッハ/Bachとジャズを合わせた演奏家がいるよ、とは聞いたことがあった。
私は子どもの頃からピアノを習っていて、Bachなどのバロック音楽は沢山弾かされた…そして最初の専攻はパイプオルガン、Bachはキモ中のキモ
でも、弾いていると真面目過ぎてつまらなくなる。もっと楽しい要素があったらと思っていた。Jazzにも興味があった。音楽の話をしているとき、詳しい人が、Bachでジャズを弾くピアニストがいると言ったのをなぜか覚えていた。
Bill Evance好きの友人の影響でJazz pianoが大好きになり、30代ではよく聴いた。そのうち留学すると、念願のJazzピアノを習い出した。しかし、私の体内リズムは、あくまでもパイプオルガンだった…本当にダサいリズムで自分でも嫌になった。
2019年の春ごろ、ふとYoutubeでJacques Loussierのトリオを聴いた。なんと、Bachをジャズのアレンジで弾いている!20代でたった一度だけ聞いた、”そのピアニスト”のことだとすぐにつながった。
聴いたのは、4月。1か月ほど前にJacques Loussierが亡くなったことを知った。
たどってたどって、彼の作品をずっと聴いた。なんでもっと早く出会わなかったのだろう。
いや、なんで20代の頃、興味をもったころに調べなかったのだろう!上のセッションも、まだ私がばりばりやり始めた若いころではないか。お金をためて、彼が生きているときに演奏を聴けたのに!
こんなわけで、Jacques Loussierを聴くときは覚悟をして聴かねばならない。それは、この素晴らしい音楽に身体中が感動するから、そして、彼が生きているとき生演奏を聴くことができたであろうにとの後悔の念が湧くからだ。
享年84歳。そんな長い間活躍していたのに、私のなまけ心で大切な機会を逃してしまった。
興味をもったら、すぐに実行しないと。もう二度と逢えないかもしれないのだ。
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